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「オスの戦略メスの戦略」

オスの戦略メスの戦略 (NHKライブラリー)オスの戦略メスの戦略 (NHKライブラリー)
(1999/12)
長谷川 真理子

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 一般向けの読み物だが、結構細かい話まで書いてあって読み切る持久力のある人には楽しいだろう。口絵に美しい写真が何枚かあってそれもよかった。ケツァールの写真がGood!
 だいたい読んだことのある内容が多かったが、ちょっとメモ。

 性の利点
1.ラチェット説(有害変異をため込まない)ミュラー
 組み替えによって有害な突然変異を散らせる。それによって有害変異が個体に蓄積するのを防ぐ。しかし、このような利点が現れるには非常に長い時間がかかるため、短期的な繁殖上の有利性から無性生殖が侵入してしまうためにESSではないと考えられている。
2.宝くじ説(買い目が多いほど当たる)G・ウィリアムズ
 組み替えによりいろいろなタイプの子を作ることが出来、分散した先でうまくゆく個体の確率を上げる。しかし、この説では不安定な環境にいる生物に有性生殖が多いことになるが、実際には逆である。
3.遺伝子修復説 バーンステイン
 二本鎖であることにより、片方の損傷を復元できる。バクテリアの接合もこの効果のためだろう。この仮説は、性の始まりを巧く説明している可能性はあるが、そのためだけに性が維持されているのかは疑問である。
4.赤の女王仮説
 性は寄生者から逃れるための手段。寄生者は宿主よりも体のサイズが小さく、世代時間も短いので、早く進化するから、宿主はランダムに変化するのが有利である。

分断淘汰:両極端の性質を持ったものだけが残される。
雌雄同体は移動性の低い生物が多い。
性転換の利点:体長有利性仮説(一夫一妻か一夫多妻か)
どちらの性が競争するか:潜在的繁殖速度+実効性比

 終わりの方の何章かはヒトについて書いてあった。化石人類との比較からヒトの(本来の)配偶システムを検証する部分は面白かった。著者の結論は、「ヒトの生物学的特徴から推定される初期人類の配偶システムは、夫婦のきずながあり、その形態は一夫一妻から軽度な一夫多妻で、そして、ある程度の精子間競争が存在するもの」だそうだ。
 現代人についても述べているが、著者がどう考えているか分かりづらかったが、適応度で考えるのは適さないのではないかと私は思う。

 実は続けて、
雄と雌の数をめぐる不思議 (中公文庫)雄と雌の数をめぐる不思議 (中公文庫)
(2001/11)
長谷川 真理子

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を読み始めたのだが、あまりに同じ内容が多すぎて途中で飽きてしまった。きちんと理解し、ものにするためには読んだ方がいいのだろうが、連続して読むのは厳しい(笑)と思った。
 順番を変えよう。しかしハセマリは性淘汰関係の本出し過ぎ・・・
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