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「ソロモンの指環」

図書館で借りたので版が違うけど中身は同じでしょう。
ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)
(1998/03)
コンラート ローレンツ

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 ノーベル賞受賞者の有名な本

 ミツバチのダンスのフリッシュ、本能について研究したティンバーゲン(ドーキンスの先生)とともに「刷り込み」についての研究をしたローレンツの3人がノーベル賞を受賞した。この3人は動物行動学の祖とされている。
 ダーウィン自身は動物の行動や生態、心理的過程までも進化の研究の対象になりうると考えていたが、忘れ去られており、この3人によって再び注目を集めるようになった。

 この本は古いこともあり、新しい研究では間違いとされている部分もある。

 敵に対する反応としてコクマルガラスが生まれつきもちあわせているのは、黒い、ダラリとたれた、あるいはブルブルふるえる生き物をやたらに攻撃するという反応だけである。そのときコクマルガラスは身をかがめ、翼を半ば広げてふるわせ、ギャアギャアという警戒声を発する。耳を聾する金属製のこの叫び声が、はげしい腹立ちの表現であることはわれわれ人間にもはっきりわかる。
(中略)
 何か黒いもの、風に揺れるものを手に持っていたが最後、彼らを喰う者だという烙印を押されてしまう。
(中略)
 疑いもなく。この「ギャアギャア反応」の本来の意味は、捕食者に捉えられた仲間を守ることにある。被害者を救い出せればよし、そうでなくとも捕食者の意図達成を困難にし、今後コクマルガラス狩りを思いとどまらせる効果がある。もし、このためにたとえばオオタカのような猛禽が、ギャアギャアわめいて邪魔しない鳥よりも、コクマルガラスをきらうようになったとしたら、この反応はコクマルガラスにとってすでに「利益を生んでいる」、すなわち、種(族)の維持に重要な価値をもっていることになる。

 種淘汰は間違い。その行動が利益になるのは確かだが、守る雛が自分の血縁である可能性が高いことによって、ギャアギャア反応をする遺伝子がプール内に広まったのだろう。

 コクマルガラスには順位制があるが、順位の低い2羽が争いだすと、近くでこれを見ていた順位の高いコクマルガラスが、はげしくこれに割り込んでゆくことになる。するとたちまち2羽の争いは、ますますはげしい形をとる。けれども干渉に入った鳥は、争っている2羽のうち順位の高い方に対して激するのがつねである。そこで、割って入った順位の高い鳥、とくに群のデスポット(ボス)は、かならず騎士道の原則に従って振る舞うことになる。すなわち、どちらかが強いときは、かならず弱い側に立つのである。そして、熾烈な争いはほとんどの場合、営巣場所を巡って発生するために(その他の場合には順位の低い者が闘わずしてひきさがる)、オスのコクマルガラスのこのような行動は、順位の低いメンバーの巣を守ってやることになり、きわめて有益な役割を課している。

 何に対して「有益な役割を果たしている」のか書いていないが、文脈的にはまた「種の維持」だろう。そしてこれもまた間違いである。細かいシミュレーションは出来ないが、おそらくそうすることがESS(進化的に安定な戦略)なのであろう。

 真の意味での言語というものを動物たちはもっていない。高等動物、とくにコクマルガラスやハイイロガンのように社会生活をするものは、なにかを表現する運動と音声との完全な信号体系を生まれながらにしてもっている。そして、この信号を発する能力も、それを正しく「理解する」すなわち種を保つように答える能力も、ともに生まれつきのものである。

 これも同様。「種を保つ」ためではない。そうすることが自分自身(個体)が有利であることから進化した。

 インコについて・・・・物真似や思考結合さえ可能にするほど完成された鳥の鳴管と脳の複雑な構造は、どうみても種の維持という機能のために発達したものではないようだ。それらが「なんのための」ものなのか、考えても無駄だろう。

 学者が考えることを「無駄」などと言ってはいけなかろう・・・。
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 進化生物学を学ぶアマチュアです。本業は数学教師です。ほとんど自己満足の日記と化してますが、コメントどんどん下さい。質問・議論・アドバイスも歓迎です。

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