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「徳の起源 他人をおもいやる遺伝子」

徳の起源―他人をおもいやる遺伝子徳の起源―他人をおもいやる遺伝子
(2000/06)
マット リドレー岸 由二

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半分弱は「利己的な遺伝子」の解説みたいな感じ。同じエピソードや動物行動の例、説明の仕方がいくつかあった。
[タカハトゲーム、チスイコウモリの話、掃除魚の話、利己的な群れの話(確かあったよね)、




経済学と絡めて説明しているくだりは面白かった。


p74 1991年、完全装備した新石器時代の男性の五千年前のミイラがチロリアンアルプス高地の溶けだした氷河のなかから発見された。ミイラの装具は驚くほど多彩で精巧につくられていた。<中略>この不運なミイラは、発見者の二人のハイカーよりも他種類の装具を身につけていたといってもいいだろう。考古学者は、彼の装具のほとんどは専門の職人がつくったもので、関節炎にかかっていた関節にに彫りこまれた入れ墨も専門の入れ墨師がいれたものだろうと考えている。<中略>ある男は石器づくりに長けており、もう一人は獲物を探すのがうまい。三人目は槍投げが得意で、四人目は兵法家、といったことがあったはずだ。

 あぁ、これ話題になりましたねぇ。本も読んだ。とても面白かった記憶がある。発見したのは偉大な登山家メスナーなんだよね。
「5000年前の男」

p186 誘拐犯のジレンマ:誘拐犯はおじけづき、こんなことするんじゃなかったと後悔している。そこで犯人は誘拐した娘に、もしおれに不利な証言をしないなら逃がしてやろうと話をもちかける。だが解放してやれば、娘は感謝はしても、約束を守る理由がなくなってしまうので、まっすぐ警察に行くだろう。もう彼の力は娘には及ばないのだから。だから、娘が絶対に警察にはいいませんと約束しても、誘拐犯を納得させることはできない。そんな約束にはなんの意味もないことが彼にはわかっているからだ。約束を破ったところで娘は損をするわけではないのだ。実は、ジレンマに苦しむのは犯人ではなく、娘である、どうやったら、契約を絶対に守ることができるだろうか。約束を破ったら損になるようにするにはどうすればよいのだろう。

 これは面白い話ですね。


p215 生物学とは、規則の科学ではなく、例外の科学であり、大規模に統一された理論の科学ではなく、多様性の科学なのである。

 なるほど。

p282 ある著名な近代経済学者によれば、社会科学全体を通じて、真実かつ重要な命題はたった一つしかないという。それはデイヴィッド・リカードの比較優位である。

 それはサミュエルソンらしい。大学の時のゼミの先生の先生がサミュエルソンだったらしい。関係ないけど・・・。w

p338 チャールズ・ダーウィンは、直接トーマス・ホッブズの思想を受け継いでいる。ホッブズ(1651年)のあとを受け継いだのがデイヴィッド・ヒューム(1739年)であり、彼の跡継ぎがアダム・スミス(1776年)、そのまた跡継ぎがトーマス・ロバート・マルサス(1798年)で、マルサスのあとを継いだのがチャールズ・ダーウィン(1859年)である。ダーウィンが集団間の競争から個人間の競争へ考えを転換したのは、マルサスの著作を読んでからである。



 マット・リドレーは面白い本書きますね。「やわらかな遺伝子」「ゲノム23の物語」も面白かったもんな。
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theme : 生物学、生態学
genre : 学問・文化・芸術

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 進化生物学を学ぶアマチュアです。本業は数学教師です。ほとんど自己満足の日記と化してますが、コメントどんどん下さい。質問・議論・アドバイスも歓迎です。

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