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「生きものは円柱形」

生きものは円柱形―時代を拓く生物の発想 (NHKライブラリー)生きものは円柱形―時代を拓く生物の発想 (NHKライブラリー)
(1998/02)
本川 達雄

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 ゾウの時間ネズミの時間に大分内容が重なってる。
 生物学の本なんだけど、専門書ではなくむしろおもしろおかしく書いているので不正確ではないかなぁと思える記述も多い。また、建築や構造に関する物理的な話題も多いので、建築学科をめざす高校生なんかが読んでも面白かも知れない。

 暇つぶしには面白かった。
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theme : 自然科学
genre : 学問・文化・芸術

「眼が語る生物の進化」

眼が語る生物の進化 (岩波科学ライブラリー (37))眼が語る生物の進化 (岩波科学ライブラリー (37))
(1996/03)
宮田 隆

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1 ダーウィンを悩ませた眼
 形態レベルからみた眼の進化について
2 眼の退化とレンズのタンパク質の進化
 分子進化の中立説と自然淘汰説の対立点について
3 クリスタリンは酵素のコピーか酵素そのもの
 レンズのタンパク質がさまざまな酵素を借用して作られたこと、その酵素を見つける上でコンピュータが役に立ったことについて
4 メスより劣るオスの視覚
 最近のデータを使い、視覚に性差があることについて
5 分子でたどる視覚の進化
 いかにして分子から生物の進化を辿ることができるか、そして眼の網膜にある視物質が進化のどの時期に多様化したかについて
6 断続的に多様化したシグナル伝達系の分子
 光を受けたという情報が細胞内に伝達されるシステムの進化について
7 生物の進化にともなってDNAになにが起きたか
 生物の進化と分子の進化のかかわりについて


p48 遺伝子変換:2つの重複遺伝子の一方の遺伝子の塩基配列を他方の遺伝子の配列で置きかえてしまうこと。2つの遺伝子の塩基配列がよく似ていることが条件になる。

p51

X染色体では、常染色体やY染色体に比べて、突然変異が起こる率がずっと低いので、突然変異の多くはオスに由来する。


p52

精子は卵に比べて圧倒的多数の分裂を経て作られる。

 どっかで読んだことあります。

p59

おもしろいことにマーモセットでは、このX染色体上の遺伝視座がコードしているオプシンは個体によって違っている。マーモセットの集団には、543ナノメーター(緑色)、556ナノメーター(黄色)、563ナノメーター(赤色)の光を吸収する、3つの異なるオプシンの遺伝子が存在する。このように、1つの遺伝子座に異なる複数の遺伝子が一定の割合で集団中に存在することを「多型」という。血液型を決める遺伝視座がよく知られている例で、この遺伝子座はA,B,Oの3つのタイプの遺伝子がヒト集団中にあって、多型になっている。
 このサルでは、ヒトの場合と同様に、母親から一本のX染色体をもらい、父親から一本のY染色体をもらい、XYと対合するとオスになる。メスでは、母親由来の一本のX染色体と、父親由来の一本のX染色体が対合して、XXとなっている。まず、オスのマーモセットの色覚から考えてみよう。1つの個体をみると、423ナノメーターの青色オプシンと、それより長波長の緑色、黄色、赤色のオプシンのいずれかの二色の色覚を持っている。ただし、長波長側のオプシンは個体ごとに違っており、ある個体では青色と赤色、別の個体では青色と緑色、あるいは青色と黄色、というぐあいに、個体によってみている色が違う。
 面白いのはメスの場合である。<略>
 このように、マーモセットではオスは常に二色の色覚だが、メスでは個体によっては三色の色覚を持つことになる。

 この話は確かに面白い。ヒトにも赤色オプシンには多型があるらしい。昔イギリス人だったかアメリカ人だったか白人だったか忘れたけど、夕焼けを見てピンク色だと言うって聞いたことがあるんだよね。それって文化の問題が大きいのかと思っていたけど、オプシンの違いもあるのだろうね。

p82

一般にタンパク質の立体的な形はしばしばアミノ酸の配列より保存度がよい。



p107

単細胞生物から多細胞生物へと進化する過程で、一つ一つの細胞の独立性が失われ、特殊な機能を持ったさまざまな種類の細胞が現れる。こうした多様な細胞を一つの有機体として統合するには、どうしても細胞年のコミュニケーションが必要になる。細胞間の情報伝達手段として、現在の多細胞生物にみられるシグナル伝達系が発達し、多様化していった理由がそこにあるのであろう。

theme : 生物学、生態学
genre : 学問・文化・芸術

「ミミズと土」

ミミズと土 (平凡社ライブラリー)ミミズと土 (平凡社ライブラリー)
(1994/06)
チャールズ ダーウィン

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 ライエルは「地質学原理」で、地質現象はきわめて長い時間でゆっくりと起きると言った。例えばグランドキャニオンや大きな山も少しずつの変化が積み重なって完成されたものであると。
 ダーウィンはそれにヒントを得て、「種の起源」を著した。生物の進化も小さな変異の累積によって起こるということですね。
 そしてこの本書ですが、ミミズのような小さな生物でもその働きが長期間にわたって累計されれば、景観を形作り、土壌を形成できると言っています。

単にミミズの習性を述べただけの本ではないのです。


第一・二章 ミミズの習性
[結論]

 ミミズが世界中の多くの、あるいは、すべての地域で、そして、全く異なった気象条件下で、地表に細かい土を持ち上げるという大きな仕事をしているということを示すに十分な事実が、ここに示されたのである。



第三章 ミミズによって地表に運び出される細かい土の量

 砕いた大量の白亜を、私の家の近くの僕措置の一面に1842年12月2日にまいた。そこは30年以上は確実に、おそらくはその2、3倍の年月にわたって牧草地であった。白亜をまいたのは、それが将来どのくらい深くまで埋められるかを観察するためであった。1871年11月の終わり、すなわち、29年後に、一本の溝をこの一画を横切るようにして掘ったところ、白い小さな団塊からなる一本の線が表面から7インチの深さのところの、溝の両側に見つかった。ということは、肥沃土は(芝を除いて)1年に0.22インチの平均速度で持ち上げられたことになる。(以下略)

 すごい・・・。なんというおそるべき気の長さ。30年後を見越しての実験の準備・・・。感動しました。


[結論]

 ミミズは主として、通常4~5インチから10インチ、さらには、時には12インチもの厚さになる肥沃土の表層に生息する。この肥沃土はミミズのからだを何度もくりかえし通り、地表に運び出されたものである。(中略)
 最後に、この章の中で述べた事実―地表におかれた小さなものが埋まり、大きな石が沈むこと―地表のある面積内に住むミミズの莫大な数のこと―同じトンネルの入り口から排出された糞塊の重さについて―ある一定面積内で時間内に排出されたすべての糞塊の重さについて考える人は誰もが―私が信じるように、今からはミミズが自然の中で重要の役割を演じていることを疑わなくなるであろう。



第四章 古代の建造物の埋没に果たしたミミズの役割
[結論]

 この章の中で述べた事例は、ミミズがイングランドのいくつかのローマ時代の、あるいは、他の時代の古い建築物の埋没と隠匿に重要な役割を演じてきたことをしめしている。しかし、疑いもなく、隣接のより高い土地からの土の洗い流しとダスト(ちり、ほこり)の堆積とが一緒になって、覆い隠し作用に大きな力を貸したのである。古い壊れた壁が地面より少し飛び出して、それが避難場所の役目をしているところなら、ダストはどこでも堆積しやすかったであろう。古い部屋、広間、老化の床は一部は土地の固定によって沈むが、大部分はミミズによって下をつき崩されることによって沈下したものである。沈下は通常、壁の近くよりも中心部でより大きかった。基礎があまり深くないところにあるときは、壁はそれ自身、ミミズによってトンネルをあけられ、その下にトンネルが掘られ、その結果沈下してしまった。そのことによって起こった不均一な沈下は、多くの古代の壁が傾いていることだけでなく、たくさんの大きな割れ目が入っていることをも説明してくれるものであろう。



第5章 土壌の浸食へのミミズの活動
[結論]
 古代の建築物の上の糞塊の中の煉瓦のかけらはよくまるまっている。ミミズがすりつぶす力は地質学的な見地から見ても決して無意味ではない。

第6章 土壌の浸食(つづき)
[結論]
 草の生えた傾斜地を新しく排出された糞塊がころがり落ちることによって浸食が助長される。

第7章 結論

 考古学者はミミズに感謝すべきである。というのは、ミミズは地面の上に落とされた腐りにくいすべてのものを、その糞塊の下に埋めることによって、限りなく長い期間にわたって、それを保護し、保存してくれるからである。



解説

 ダーウィンはミミズについて2つの重要な主張をしている。その2つは、大地をかたちづくるうえではミミズの影響は方向性を持つという主張である。すなわち、岩石の粒子を砕いてしだいに小さな破片にしていき(土をかきまぜながら岩石の粒子に消化器官内を通過させることによって)、土をかきまぜることによって土をほぐし、ばらばらにする。そのあと重力と浸食作用によって土は高いところから低いところへたやすく移動していき、かくして地形は平坦になる。ミミズが生息する地域の地形が低くてなだらかなことは、大部分のところミミズによるゆっくりとではあるが持続的な働きの証しなのである。
 もう1つは、土壌を形成しかきまぜることで、ミミズはたえざる変化のただなかにあっても安定した状態を維持するというのである。<中略>ミミズは土壌の表層、いわゆる肥沃土を形成する<略>

theme : 自然科学
genre : 学問・文化・芸術

「ありえない!?生物進化論」

ありえない!? 生物進化論 データで語る進化の新事実 クジラは昔、カバだった! (サイエンス・アイ新書)ありえない!? 生物進化論 データで語る進化の新事実 クジラは昔、カバだった! (サイエンス・アイ新書)
(2008/11/15)
北村 雄一

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 クジラとカバの関係を例にした進化の本というより、科学的態度とはどういうものか、また分類学とは何かについての本という感じ。

まとめ
・生物がもつ特徴は、進化の歴史をさぐるデータになる。
・あらかじめわかっていないかぎり、すべてのデータはおよそ同じ価値だ。
・データとして使える特徴は、歴史的に新しいものにかぎる。
・そのように歴史的に新しデータは、ほかの生物と比較すれば見つけることができる。
・手に入れたグラフや仮説が妥当かどうかは、新しいデータを加えることで確かめることができる。

こうしたテクニックで進化の歴史を再現する方法をCladistics:分岐学、分岐分類学、最節約法という。

theme : 生物学、生態学
genre : 学問・文化・芸術

プロフィール

AmateurD

Author:AmateurD
 進化生物学を学ぶアマチュアです。本業は数学教師です。ほとんど自己満足の日記と化してますが、コメントどんどん下さい。質問・議論・アドバイスも歓迎です。

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